アメリカというか海外にいると日本の味が懐かしく、それは何であったのかと考える

ことがあります。そんなときに男子厨房学入門(玉村豊男)という本にうまい分析が

でていました。この本は日本食料品店に古本としてでていたものです。

日本食料品店は日本人が集まるところですのでこのような帰国する人が置いていく古

本や家具・車の売買とか教えますとか、ベビーシッター求むとかのビラが貼ってあっ

たり情報交換の場でもあります。



その本によると、日本の味は次の2つの混合物から成り立っていると。

1.リキッドA

これは昆布、干し椎茸、鰹節、煮干し等を熱湯で抽出作業を行ったその液体

2.リキッドB

醤油と味醂(あるいは酒と砂糖)を煮沸しフランベした物



このAとBとを適当に混合した物に必要に応じ塩や酢などで味を調整するとほとんどの

日本料理の味はこの中に入ってくるとか。

たとえ、吸い物はAにほんの少量のBを入れるだけでいいし、味噌汁はAに味噌を解くだ

けでいい。逆に照り焼きはBそのもので味が付けられている。これをAで薄めていくと

煮魚のだし、すき焼き、オデンのだし、天つゆ、うどんのだしというように何でもで

きると。



リキッドBににニンニクと唐辛子を入れれば大陸風に近づくし、ごま油と朝鮮風味噌

(コティジャン)をさらに加えれば完全に韓国料理の味の元になる。コティジャンの

代わりに中国風香料(八角やウイキョウ、五香粉等)を加えれば中華料理になる。

こうなればシンガポール時代に楽しんだ中華料理の味も出せるかも。ただし、火力の

強いキッチンが必要になりますが。



ドイツに駐在中にもいろいろな料理を楽しみました。

イタリア料理はオリーブオイルとトマトが基本のように思います。北欧からドイツ、

あるいはフランスを含めてもいいかもしれませんが、これはポトフが元。ただし、本

格的フランス料理は複雑すぎて小生にはお手上げ。このポトフに塩、胡椒、香料で味

を調えた物が家庭料理であろうと思います。



ここでポトフの失敗談二つ。

<その1>

オーストリアのリンツへ出張し晩飯でも食べるかとローカルのレストランへ。例によ

って地元料理を食べるのがルールであるので、典型的な物は何かと訪ねれば、肉の茹

でた物であるという。まさにポトフでこれを注文すると茹でた肉がでてきた。当たり

前であるが考えてみてください、肉だけですよ。味のしみ出しているスープは無しで。

後から塩胡椒で味付けしても食えた物ではありません。



<その2>

フランスの国境の町、トイレの高かった町を覚えていますか。(そういえば日経にド

イツのトイレの高さと上海でのアヒルの舌料理がつい最近出ていましたね)そこです。

ここでも地元料理を頼みましたらフランス語なのか英語なのか判らない言葉でどうも

牛の顔といっているように思われました。顔でも牛肉であろうと注文しますと同じく

茹でた肉が今度はスープと一緒に出てきました。さすがフランスと感心しましたが、

肉を見ると肉ではない。皮に油が付いているだけ、まさに面の皮。全く旨くないフラ

ンス地元料理でした。



イギリスは下味を付けずに料理するのが基本のようです。必ず塩胡椒とマスタードが

テーブルに置いてあり、イギリス人は味を見る前に塩胡椒を料理にかけます。

笑い話2題

<その1>

イギリスのスパイがロシアですぐに見破られた。007も迂闊にも料理にいきなり塩胡椒

をかけてしまったのであった。

<その2>

イギリスにも料理学校がある。(欧州ではここで大爆笑!)



というくらいまずいのがイギリス料理です。イギリス料理のレストランというのは見

たことないでしょう。ドイツも負けないくらいまずいです。ドイツ料理屋も少ないで

すよね。

イギリス人はドイツ料理を馬鹿にし、ドイツ人はイギリス料理を馬鹿にしています。

どっちもどっちと思いますが。イタリア人は両方の料理を馬鹿にしています。イギリ

ス人とドイツ人はイタリア人は馬鹿だ、間抜けだと馬鹿にしています。



日本料理の味が懐かしいという話のはずだったのですが.....

でも上に書きましたようによそではなかなか旨い物に当たりません。

今日もまたアメリカの料理までいきませんでした。